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ノベルティの予算はどう決める?見積費目と比較のポイント

公開日:2026.09.24更新日:2026.09.24
制作:
ヒビノベ編集部
監修:
エコーマインド株式会社 企画販売部
ノベルティの予算はどう決める?見積費目と比較のポイント

社内イベントや展示会でノベルティを手配するときは、予算内で何個用意できるかを考える必要があります。

商品単価だけで予算を計算しても、見積総額が予算内に収まるとは限りません。名入れや版、校正、包装、送料、消費税などが別途かかる場合があるためです。

この記事では、見積で確認する費目、総予算から商品と名入れに使える金額を考える方法、条件をそろえて見積を比べる手順を紹介します。

関連記事初めてノベルティ担当になったら何から始める?失敗しない進め方と社内調整・発注の完全ガイド上司から突然ノベルティ担当を任されて焦っている方へ。商品選びの前に社内で確認すべき前提条件や、失敗しない発注スケジュール、制作会社への見積依頼、次回を楽にする引き継ぎまで、初心者に寄り添って分かりやすく解説します。

目次

  1. 商品単価と発注総額を分けて考える
  2. 見積書で確認する費目を整理する
    1. 商品と名入れ・印刷
    2. 版代・校正費・包装費
    3. 配送・分納・消費税を確認する
  3. 総予算から商品と名入れに使える額を逆算する
  4. 見積書を同じ条件で比べる
  5. 見積依頼で伝える項目をまとめる
    1. 見積依頼文の構成例
  6. 社内説明では追加費用が出る条件も共有する

商品単価と発注総額を分けて考える

予算を考えるときは、商品1個あたりの単価と発注全体の総額を分けて確認します。商品代以外に、数量によらず発生する費用や付帯費用が加わることがあります。

ノベルティの費用は、大きく「変動費」と「固定費(初期費用)」に分類できます。

  • 変動費(数量に比例して増える費用)
    商品本体代、1個あたりの名入れ印刷代、個別包装(OPP袋入れなど)の加工費
  • 固定費・初期費用(数量に関わらず1案件ごとに発生する費用)
    印刷用の版代、実物サンプルを作る校正費、基本送料、大箱の端数を開梱する際の手数料(ロット割れ手数料)

数量が多い場合と少ない場合では、固定費が1個あたりの金額に与える影響が変わります。商品単価だけでなく、見積総額と数量の両方を確認します。

関連記事ノベルティは小ロットで何個から作れる?向き不向き・費用・名入れの確認ポイントノベルティを小ロットで作る際の基礎知識を解説。単価が高くなる理由や固定費の仕組み、向く商品・向かない商品の基準、印刷方式ごとの費用と注意点を整理します。

予備を用意する場合は、その分の費用も予算に含めます。何個追加するかは、配布対象や社内の方針をもとに決めます。

商品代、名入れ、初期費用、包装物流費、税を積み上げて総費用を考える図

見積書で確認する費目を整理する

見積書では、商品・加工、準備や包装、配送などの費用を分けて確認します。

商品と名入れ・印刷

商品本体代と名入れ加工費を確認します。

商品によっては、数量ごとの単価や最小発注数量(MOQ)が決まっています。希望数量で発注できるか、数量を変えた場合の金額も確認します。

名入れや印刷の費用を比べるときは、次の条件をそろえます。

  • 印刷箇所数:1箇所のみか、表面と裏面の両方か
  • 印刷色数:1色印刷か、複数色(またはフルカラー)か
  • 印刷手法:シルクスクリーン印刷、パッド印刷、インクジェット印刷、レーザー彫刻など

見積書に名入れ代が含まれているか、本体代と別に計上されているかを確認します。

版代・校正費・包装費

名入れの準備や納品形態に関わる費用です。必要な項目と条件を依頼先に確認します。

  • 版代(初期型代)
    シルクスクリーン印刷やパッド印刷、箔押しなど、物理的な版を作成してインクを転写する印刷手法で発生します。通常、印刷する「色数」と「デザイン箇所」ごとに1版ずつ必要です。一方、フルカラーのインクジェット印刷やレーザー彫刻などの場合は、版代が発生しないケースもあります。また、同じ制作会社で一定期間内に同一デザインの増刷を行う場合、版代が免除または割引される保管期間が設けられていることが一般的です。
  • 校正費(サンプル確認費用)
    量産前に仕上がりを確認するための費用です。画面上や紙面でレイアウトを確認する「PDF校正(データ校正)」は無償または安価に対応してもらえるケースが多いですが、実際の製品に印刷を行って手元に取り寄せる「現物校正(実物校正・色校正)」は、量産前であっても版の作成や印刷機のセッティングを要するため、所定の校正費用と1〜2週間程度の日数がかかります。企業のロゴカラーに厳密な規定がある場合や、高単価な記念品を作成する場合は、現物校正の費用と日数をあらかじめ見込んでおく必要があります。
  • 包装・アソート費用
    メーカー出荷時の段ボールにまとめて入った状態(裸納品)か、1点ずつ透明なOPP袋に封入されているか、または専用の化粧箱やのし掛けが必要かによって作業費と資材費が変動します。商品仕様の標準で個別包装が含まれているのか、有料オプション扱いなのかの確認してください。
関連記事名入れと別製・OEMの違い|ノベルティの作り方を選ぶ既製品への名入れと仕様から作る別製・OEMの違いを、数量・日程・希望仕様から考えます。

配送・分納・消費税を確認する

納品先や納品方法、見積金額の表示方法を確認します。

  • 配送料
    配送費は個数に完全に比例するわけではなく、梱包サイズ、総重量、発送箱数、お届け先の地域によって算出されます。「〇万円以上の発注で1箇所送料無料」といった規定を設けている制作会社もありますが、北海道・沖縄・離島などは別途中継料が発生する場合があります。
  • 分納費用
    製作したノベルティを「本社に100個、イベント会場に400個」のように複数拠点へ分けて納品する場合、納品場所の数だけ個別に配送料や仕分け手数料が加算されます。また、展示会場や商業施設への直接搬入では、時間指定や専用便の利用に伴う特別配送手数料が必要になるケースもあります。
  • 消費税の表記
    法人向けの見積書は「税抜」で表記されるケースが多く見られます。しかし、社内予算の枠は「税込」で管理されているのが通例です。見積書の小計(税抜)だけを見て予算内に収まったと判断し、最終的な請求金額で10%の消費税が加算されて予算オーバーに気づくという失敗は非常に多いため、常に税込総額で計算する習慣をつけてください。

総予算から商品と名入れに使える額を逆算する

商品を探す前に、総予算から送料や校正などの費用を差し引き、商品と名入れに使える金額を見積もります。

考え方は次のとおりです。

  1. 予算の税込・税抜を確認する
    社内の予算上限が税込か税抜かを確認し、見積と同じ基準で計算します。
  2. 固定費・諸経費の枠を確保する
    版代、校正費、包装費、送料などの見積見込み額をあらかじめ差し引きます。
  3. 必要な発注総数(必要数+予備数)を決める
    配布予定数に、数パーセントの予備を加えた実発注数量を設定します。
  4. 商品と名入れに使える1個あたりの金額を計算する
    残った金額を発注数量で割ります。

※以下の金額や比率は、計算の流れを説明するための架空の計算例です。実際の発注時には制作会社の見積金額をご確認ください。

【試算例:総予算30万円(税込)、必要配布数500個の場合】

  • 総予算(税抜換算):約272,700円
  • 発注総数:520個(配布数500個 + 予備20個)
  • 諸経費の想定枠(仮置き):合計40,000円
    • 印刷版代(1色):約12,000円
    • 個別OPP袋入れ作業費:約15,000円(@約29円想定)
    • 配送費(1箇所納品):約8,000円
    • 雑費・予備枠:約5,000円
  • 商品+名入れに使える残額:
    272,700円 − 40,000円 = 232,700円
  • 1個あたりの許容単価(本体+印刷):
    232,700円 ÷ 520個 ≒ 約447円(税抜)

この例では、商品を探す前に諸経費を見込むことで、商品と名入れに使える金額を計算しています。実際の費用は、商品や数量、加工方法、納品先などをもとに見積で確認してください。

総予算から費用や予備分を見込み、数量で割って単価の目安を考える流れ

見積書を同じ条件で比べる

複数社の見積を比べるときは、金額に含まれる費用を確認します。本体価格が低くても印刷代や送料が別の場合があり、単価だけでは総額を比べられません。

次の項目をそろえると、見積を比べやすくなります。

  1. すべての見積を「税込の総支払額」に揃える
    単価での比較は一旦脇に置き、納品までに支払うすべての費用(本体、加工、版、校正、包装、送料、税)を含んだ総額を並べます。
  2. 実質的な「1個あたりコスト」を再計算する
    「税込総支払額 ÷ 納品される総数量」を計算し、手元に届くノベルティ1個に最終的にいくらかかるのかを比較します。
  3. 金額以外の条件差を横並びで確認する
    • 校正の有無(PDFのみか、現物が出るか)
    • 納品までの所要日数(営業日ベースでの納期)
    • 納品形態(大箱か、OPP袋入れか)
    • 再発注時の版代保管期間

数量によって、見積のどの費用が総額に影響するかは変わります。数量と仕様をそろえたうえで、総額と納品条件を比べます。

費目別の見積と費用込みの見積を同じ数量や仕様で比較する図

見積依頼で伝える項目をまとめる

見積を依頼するときは、決まっている条件をまとめて伝えます。未定の項目は未定と伝え、相談したい内容を添えます。

依頼時には、次の項目を伝えます。

  • 希望商品:商品名、品番、または希望するジャンルや仕様
  • 予定数量:確定数量、または「300個と500個の両方」といった比較希望数量(予備数を含む)
  • 名入れ印刷の内容:印刷箇所(1箇所など)、色数(1色またはフルカラー)、ロゴのデータ形式(IllustratorのAIデータ有無など)、DICやPANTONEなどの特色指定の有無
  • 納品形態の希望:大箱のまま(裸納品)、個別OPP袋入れ、のし紙や専用箱の要否
  • 納品先と条件:納品先の都道府県、納品箇所数(1箇所一括納品か、複数拠点への分納か)、会場搬入などの搬入時間指定の有無
  • 希望納期:イベント開催日または必着日、現物校正確認を挟むかどうかの希望
  • 支払条件:締め支払い(請求書払い)などの希望がある場合は明記

見積依頼文の構成例

コピー用テンプレート
件名:【見積依頼】〇〇向けノベルティ制作について(貴社名・担当者名)

〇〇株式会社
ご担当者様

お世話になっております。株式会社〇〇の(氏名)と申します。
社内イベントで配布するノベルティの制作を検討しており、
以下の条件にて御見積および最短納期をご提示いただきたく存じます。

■見積条件
1. 対象商品:〇〇(商品名・品番、または希望ジャンル)
2. 数量:500個(予備を含めた数量です。400個・600個の価格テーブルもあればご教示ください)
3. 名入れ内容:
 ・印刷箇所:本体中央 1箇所
 ・印刷色数:シルクスクリーン印刷 1色(白)
 ・入稿データ:Illustrator(.ai形式/アウトライン済)あり
4. 納品形態:個別OPP袋入れを希望
5. 納品場所:東京都〇〇区(1箇所一括納品)
6. 希望納期:202X年〇月〇日(〇月〇日のイベントで使用予定)
 ※量産前に現物校正(サンプル確認)が可能か、その場合の費用と追加日数もあわせてご提示ください。
7. 支払条件:貴社規定に準じますが、納品月末締め・翌月末払いの請求書払いが可能か確認させてください。

お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日(〇)までにご回答いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

社内説明では追加費用が出る条件も共有する

社内で見積を説明するときは、金額と合わせて、追加費用が発生する条件も共有します。

追加費用につながる場合がある項目を確認しておきます。

  1. デザインや仕様の変更
    当初1色の予定だった印刷を「2色にしたい」「裏面にもWebサイトのURLを入れたい」と変更すると、版代と印刷工賃が追加されます。
  2. 後からの現物校正の追加
    データ確認のみの予定から「色味が不安なので実物を見てから決めたい」となった場合、校正費の実費に加えて進行スケジュールが1〜2週間延びます。
  3. 納品先の変更・分納の追加
    「急遽、支社や個別拠点へ分けて送ることになった」場合、拠点ごとの送料と仕分け作業費が上乗せされます。
  4. 社内承認の遅延による特急手配
    稟議の通過が遅れてイベント期日までの日数が足りなくなった場合、通常ラインから特急製造への変更手数料や、航空便・チャーター便の手配費用が発生することがあります。

社内資料には、見積の前提条件や、仕様変更・現物校正・分納を行う場合の費用を記載しておきます。


商品単価だけでなく、加工や包装、配送などを含む見積総額を確認しましょう。社内予算と希望納期、見積に含めたい条件を整理して、制作会社へ相談します。


この記事の監修

エコーマインド株式会社 企画販売部

文具商社エコーマインド株式会社で、ノベルティ・オリジナル企画品を専門に扱う部門です。

文具・販促品の取り扱い経験と法人向けの企画提案ノウハウをもとに、企業の販促・広報・総務担当者に向けた商品選びや制作に関する情報を監修しています。

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